僕は子供のころ人一倍恥ずかしがり屋で、学校の着替えで下着を見られるのも恥ずかしがっていました。
しかし一方で誰かに裸を見られて恥ずかしい思いをしてみたいという願望も密かに持ち合わせていました。
それでも学校の友達などの知り合いに見せるのは抵抗があり、どこか遠くで自分の事を全く知らないような人に見られる妄想をしていました。
小学校6年生の夏に父と二人で車で二時間程の海へ出かけました。
その日は最初から水着を履いていたので浜辺で服を脱いで父に渡し、一人で何時間か海で遊びました。
満足してそろそろ帰ろうかと海の家に行くと、シャワー室は数十人が行列を作って混雑していました。
しかしシャワーを使うにも一人二千円くらいかかると言われ、それが高いと感じた父はシャワーは使わなくていいよなと言いました。
足についた砂を洗う程度の簡単な水道は無料で使用でき、そこで洗い流せば十分だろうと判断したようです。
シャワー室を使えないため男性用更衣室のような場所も使えず、畳が敷き詰められた広々とした休憩スペースで着替える事になりました。
海に入らず水着も着なかった父は、あっちでタバコを吸ってるから着替えたら来いと言って着替えやタオルが入ったバッグを僕に渡し行ってしまいました。
バッグには体を隠して着替えるための巻き付けて使うタイプのタオルがあったのですが、自分の事を知っている人が誰もいないであろう遠くの海で僕は裸になってみたいと思ってしまいました。
僕が着替えようと思った場所は女性用シャワー室の行列が近くにあり、子供から大人まで20人は並んでいたと思います。
バッグからスポーツタオルだけ出し、周囲を見回すと小学校低学年くらいの女の子が無言で僕をじっと見ていましたが他の人は特に僕を意識する様子はありませんでした。
意を決して水着を下し、僕はいつも妄想していた知らない人たちに裸を見られるシチュエーションを現実にしました。
当時の僕は身長は6年生の平均くらい、おちんちんの毛は生えておらずまだまだ子供サイズの包茎でしたが、精通はすでに経験していました。
僕を見ていた女の子は僕を相変わらず無表情のまま見つめていましたが、視線は僕のおちんちんに向いていて僕と目が合うことはありませんでした。
少し小さめのスクール水着を脱ぐのに手間取っていると、近くにいた幼稚園くらいの男の子が僕を見て「あー、ちんちんだー」とやや大きめの声で発し、列に並んでいた女性たちの多くが僕に気付きました。
一瞬ビックリした表情をした直後に満面の笑みを浮かべるおばさんや、友達同士でひそひそと話す僕と同世代くらいのグループ、かわいーと言う大学生くらいの声も聞こえました。
妄想の中ではやだーと言って両手で目を覆い隠しそっぽを向いてしまうなどと言った反応をするものかと思っていたのですが、実際にはそんな人は一人もおらずみんな結構遠慮なくじろじろ僕のおちんちんを見ていました。
流石に大勢の人に気付かれると恥ずかしくなり、さっさと体を拭いてパンツを履こうと思っていると、一瞬何かが光るのを感じました。
女子大生くらいのグループがカメラを手に笑っており、どうやら全裸の僕を写真に撮っていたようです。
写真で形に残されるのはとても嫌だったのですがそれを咎める勇気はなく、「今僕の写真撮りましたよね、やめてください」なんてとても言い出すことはできませんでした。
急に恥ずかしくなった僕はろくに体も拭かず慌てて服を着て父のもとに向かうと、背後からかわいかったねと笑う女性たちの声が聞こえました。
まだテレビで子供のおちんちんがモザイクなしで放送されていた、男児の性に良くも悪くもおおらかだった時代のお話です。