先生、私たちどうすればいいんですか?

近頃の男子生徒の生活態度に風紀委員たちは頭を痛めていた。遅刻は毎日のようだし、校則では禁止の整髪料や香水の類、または学校指定外のカバンや制服などなど、数え上げたらきりが無い。風紀委員は全員が女子生徒だったが、もはやその役割を果たしていなかった。教師たちは既に諦めているようでさえあった。風紀委員たちに無力感が漂う。
「私たちにはもう無理なのよ」
「何かいい方法は無いのかしら…」
しかし出てくるのはため息ばかりだった。
「そうだ…あの先生なら何とかしてくれるかも…。」
あの先生とは先日赴任してきたばかりの女教師のことだ。この女教師、スタイルが良く常にブランド物と思しき服に身をつつみ、一見するとヤリ手のキャリアウーマンのようで、生徒の間でももっぱら噂になっていた。しかも風紀委員の担当を希望しているとかいないとかそんな噂もあった。
 「先生、私たちどうすればいいんですか?」
「もう、どうすればいいのかわかんないんです…。」
わらをもすがる思いの女子生徒たち。しかし落ち込む風紀委員たちを前にしても女教師はクールだった。
「私もちょうどあなたたちに話があったのよ」
そういって女教師は静かな笑みを浮かべた。この女教師の態度に女子生徒たちは一瞬にして魅入られてしまった。ささやかな優しさの中に何か強い力を女子生徒たちは感じた。
 次の日の朝。風紀委員の女子生徒たちはいつものように校門に立ち、今日も続々と登校してくるであろう校則に違反しただらしない男子生徒たちを待っていた。だが今日はあの女教師がいる。女教師はいつものようにクールで、そしてどことなく優しい表情で彼女たちの横に立っていた。それだけで風紀委員たちは大きな権力を手にした気分だった。そのせいか風紀委員の女子生徒たちも、女教師と同じようにクールな微笑を浮かべていた。
 しかし、今朝も今までの登校風景となんら変わりは無かった。女教師が立つことで登校してくる生徒たちは少し緊張した表情で校門を通り過ぎたが、風紀委員たちは今までと同じように校則に違反した生徒たちに、既に形骸化した違反のスタンプを生徒手帳に押した。
 次の日も同じだった。女教師と風紀委員たちは校門に並んでスタンプを押すだけだった。
 次の日も、その次の日も同じだった。始めは警戒していただらしない男子生徒たちも、安心し始めていた。むしろ朝から美人でスタイルの良い女教師を眺められると喜んでいたくらいだ。
 次の日は朝からとてもいい天気だった。校門では女教師がいつものようにクールな笑みを浮かべていたが、風紀委員の女子生徒たちはどことなく緊張した表情をしていた。
 しばらくすると、早起きの生徒たちがぽつぽつと登校してきた。この時間帯に登校してくる生徒はたいてい真面目なので、校則に違反した者はいない。しかし、校則に違反した生徒が一人もいない日など無いのだ。そしてこの日も、そんな生徒が登校してきた。風紀委員たちは学校指定外のカバンを持ったその男子生徒をつかまえて生徒手帳を確認した。生徒手帳には違反のスタンプが3つ押されていた。
「あなたはセーフね」
と女教師は言って、微笑んだ。風紀委員たちは顔を見合わせて苦笑いを浮かべていた。
 そんな生徒が何人か続いた。たが校則違反常習者が登校してくるのはまだこれからだ。女教師はそんな男子生徒たちを待ちわびているのか、いつになく熱くなっているようだった。
「さあ、みんな。これからよ」
そう言って女教師は風紀委員たちの士気を高めた。風紀委員たちはみなポケットから白いはちまきを取り出して頭に結んだ。はちまきには“校則遵守”と書かれていた。いつもと違う異様な雰囲気に、校門を通り過ぎる生徒たちの間に緊張が走る。
 来た。明らかに校則違反の整髪料をベタベタ付けた頭の男子生徒がのこのこやって来た。当然風紀委員たちは生徒手帳をチェックした。いつもと違う雰囲気に男子生徒も不安げな表情だ。スタンプは4つ押されていた。
「先生。5つ目です。」
女教師は小さくうなずいた。すると風紀委員たちは素早く男子生徒の両脇を抱えて身動きが取れないようにしてしまった。男子生徒は驚いて抵抗した。すると女教師が言った。
「これからは違反のスタンプが5つ貯まった生徒は罰を受けることになったのよ」
そう言って女教師は男子生徒のズボンのベルトを素早く外すとズボンとパンツを一気に下ろしてしまった。ぴょこんとチンチンが顔を出した。明らかに慣れた手付きだった。風紀委員たちは事前に聞いていたものの驚きを隠せずにいた。男子生徒は慌てふためいている。 そこで女教師は続けた。
「チャイムが鳴るまでそのまま立っていなさい。逃げたりオチンチンを隠したりしたらスタンプを追加します。」
そう言うと鋭い眼差しで男子生徒を睨みつけた。男子生徒もまた女教師に魅入られてしまったのか、おとなしくなってしまった。
 それから女教師はまるで魔法のように次々と男子生徒のパンツを下ろしていった。校門にはずらりと大小様々なチンチンが並んでいく。風紀委員の女子生徒たちも要領を得たのか女教師に続いて次々と男子生徒のパンツを下ろしていく。パンツを下ろされた男子生徒たちは身じろぎせずただ下を向いている。登校してくる生徒たちはみな何が起きたのか分からずに、驚愕の表情でパンツを下ろされた男子生徒たちの前を通りすぎていく。もしや自分もかと震えながら通り過ぎる男子生徒もいた。女子生徒たちは「キャー」と悲鳴を上げていたが顔は笑っていた。驚きながらも並んだチンチンをまじまじと眺めていく女子生徒もいた。そのうち悪戯っぽい女子生徒も現れて、並んだチンチンのまえで制服のミニスカートをひらひらさせたり、わざと前屈みになったりしゃがんだりとパンツの見えそうな体制をとっては反応を楽しんでいった。そのたびにパンツを下ろされ露出させられたチンチンたちは一斉に上を向いた。
「きゃあ!みんな立ったあー!」
「へーえ、けっこう簡単に立っちゃうんだねー」
まだあまり年頃のチンチンの知識がない女子生徒たちは興味津々のようだった。
 こうして女教師と風紀委員たちの“指導”は瞬く間に校内の話題となった。そしてその“指導”の効果がかなり高いことも証明されつつあった。ちなみにこの“指導”の対象は男子生徒のみで女子生徒には無かった。その代わり校則違反をした女子生徒には罰として風紀委員の手伝いをすることになった。手伝いとは男子生徒のパンツを下ろす手伝いだ。そうすると当然この女子生徒との扱いの差に男子生徒たちから批判の声が上がった。だが風紀委員たちは 「校則さえ守っていれば、パンツを下ろされることは無いわよ。だから安心して。」 と言って笑った。
 それでも男子生徒たちの抵抗は続いた。彼らは皆まだスタンプが5つ貯まっていない、言わば受刑待ちの生徒たちだった。彼らは署名運動まで始めたようだった。
 そんな風にしぶとく抵抗を続けていた男子生徒たちも、風紀委員と化した可愛らしい女子生徒たちに実際にパンツを下ろされ自らのチンチンを晒すと、まるで去勢されたかのようにしゅんとおとなしくなってしまった。
 今では校内の女子生徒のほとんどが風紀委員になってしまい、男子生徒たちは文字通りタマの縮み上がる思いで毎日を送っていた。校内の乱れきった風紀は明らかに改善されていた。あの女教師はそれを見届ける前に姿を消してしまった。彼女の意志を継いだ女子生徒たちを残して。